経営者ストーリー

経営者ストーリー

プロフィール

辻 孝浩(つじ たかひろ)
辻・重見 税理士法人 代表社員
公認会計士・税理士

北九州市出身。家具屋の長男として生まれる。平成4年に公認会計士2次試験に合格後、大手監査法人(中央青山監査法人、有限責任監査法人トーマツ)及び大手中小企業専門のコンサルティング会社(株式会社アタックス)を経て、税理士・公認会計士 辻会計事務所を開業。大手監査法人時代は、上場会社等の監査業務をはじめとして、上場準備会社への会計及び管理業務の指導・助言及び企業再生支援業務に従事。大手中小企業専門のコンサルティング会社時代は、中小企業の社長様とひざ突き合わせての意見交換をしながら中期経営計画策定支援、業績管理制度構築支援、経理業務改善支援、株式公開支援などを経験。

事務所を立ち上げるきっかけ

税理士・会計士というと一般の方には違いが分かりにくいのですが、税理士は税務関係主に確定申告に関わる仕事をする一方で、会計士になると基本的には大手監査法人に就職して、上場企業を対象とした会計監査をする仕事が中心になります。
私も会計士の資格を得ると、最初は大手監査法人である有限責任監査法人トーマツに就職し、上場企業の監査や会計業務などを担当していました。

大手監査法人に勤めていれば大きな仕事に関われるし、収入も安定したキャリアを歩むこともできましたが、なぜ独立の道を選んだのか、その理由を考えると子どもの頃まで話が遡ります。

原点は父からのメッセージ

私の実家は両親が営む家具屋でした。土日の休みもないほど忙しく、私も材料運びやノコギリで板を切るなどして両親の手伝いに借り出されていました。休みの日に遊びに連れて行ってもらえない寂しさや厳しくて頑固者の父に対する反発心もあって、父とはあまり良い関係を築けてはいなかったと思います。

父からは、「人に使われるのではなく、自分で何かをやれるようになれ。」といったメッセージを受けて育ちました。父に対して反発心を抱えながらも、今思うとその頃から「自分が大人になったら、手に職を持つなり何か資格を取るなりしよう。」という思いが根っこにできたのかなと思っています。

その漠然とした思いは大学生になって具体的になります。当時、自然と経営学に興味があったことや、入学した慶應義塾大学は公認会計士の合格者数が全国トップであったことも影響して、私は公認会計士の道を目指すことにしました。

会計・監査からコンサルティングまで幅広いキャリアを経験

会計士になって有限責任監査法人トーマツでは7年半ほどの間、福岡で上場会社を対象に様々な指導・支援業務に携わってきました。そのまま勤め続けることもできましたが、子どもの頃に受けたメッセージがまだ根っこにあったのでしょうか。ある意味、刺激を求めるように東京へ移り、今度は独立を視野に入れて大手中小企業専門のコンサルティング会社(株)アタックスに転職します。そこでは、中小企業の社長様とひざを突き合わせて意見交換をしながら、中期経営計画をつくったり経理業務改善や株式公開を支援したりと様々なことをしてきました。

途中、家庭の事情で福岡に帰ることになり、再び福岡で監査の仕事をすることになりましたが、福岡に戻って2年後には独立をして税理士事務所を開業するに至ります。

営業に出て、事務所に帰ると仕訳作業の日々

独立開業して最初の3年は、とにかく仕事が自分を成長させると思い、がむしゃらに働きました。交流会、各種会合、セミナーといった所には積極的に参加をして名刺交換をしました。当時は月に200人弱の方とはお会いして、帰ったらお礼ハガキを出すということをしていました。一方で、電車賃を節約するために自転車通勤にするなどして経費を少しでも節約することもしていました。
また、当時はホームページを作って広告を出す税理士は私の周りにはほとんどいなかったので、そういったことも行い少しずつお客様との契約につなげていきました。そうやって自分で営業をしながら、事務所に帰ると今度は仕訳作業など税務の仕事を黙々とこなすことを繰り返していました。

おかげさまで事務所も少しずつ成長し、その度にスタッフも増えてきて、百件近くのお客様とご契約を結ばせていただけるようになりました。

時代に合ったサービスやお客様の成長に合わせたサポートの導入を

事務所を統合してスタッフ並びにお客様も更に増えたので、引き続き事務所の運営を安定させるべく取り組んでいきます。また、時代の流れに沿った新しいサービスも展開していかなければなりません。例えば、労働人口の減少に伴って経理担当者も人手不足になっているのですが、それをサポートするための記帳代行や経理代行サービスが必要になってきます。

そして、創業当初からお付き合いさせていただいているお客様の事業も安定してきました。ある程度の段階まで行くと、確定申告や決算といった納税に関することだけでなく、今後に向けて事業をより良くするにはどうしたらいいか、どこに投資をして、どこの無駄をなくせばいいのかといったことを考えるようになります。
そうした時に、コンサルティング時代に培ってきた経験の強みを活かして、管理会計の導入やIPO(株式公開)支援など、お客様の成長に合わせたサポートも積極的に行なっていきたいと考えています。

様々なお客様に接してきて分かったことですが、自分の好きなことをして暮らしたい方、事業を発展させて社会を良くしたい方など、事業で実現されたい願いも様々です。
私は、お客様と接する時に「お客様がどうありたいか」をまず大切にしています。社長様の想いに寄り添っていきたい、お客様が幸せになる道を一緒に考えていけるような人でありたいと思っています。

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